ストレスマネジメントをしよう!③~マインドフルネス~
2023.05.31
「マインドフルネス」と言う言葉を聞いたことはあるでしょうか?「瞑想」と言われることもありますが、あまり馴染みがない人にとっては何やら怪しげなものに思えるかもしれません。実は、マインドフルネスは心理療法の一種で、認知行動療法に分類される心理学的治療法の一つです。米国では治療のためのプログラムが開発されるなど、注目されています。
【マインドフルネスとは】
心が弱っている時に頭に浮かぶのは、過去の失敗や傷ついた言葉など、ネガティブな思い出であることがほとんどです。ひどい時には会話の最中や作業の途中に頭に浮かんできたりして、まさに「心ここに在らず」の状態になります。意識が「今」に向いていないとき、集中力は散漫で頭がぼんやりとし、ミスが増えパフォーマンスが低下します。
「マインドフルネス」は過去や不確定な未来から抜け出し、“今この瞬間”を体感する手法です。今自分自身の体に起こっている現象に注意を向け、ただありのまま受け止めます。
例えば、朝の一杯のコーヒーを飲んでいる時、湯気とともに沸き立つ香りを楽しみ、口に入れた時の苦味を味わう。その瞬間、穏やかな朝の陽の光や暖かさも感じるかもしれません。このような体験もまた、マインドフルネスと言えるでしょう。
【マインドフルネスのやり方】
マインドフルネスにはいろいろなやり方がありますが、呼吸法を用いた手法は生活の中で気軽に取り入れやすいでしょう。
呼吸法によるマインドフルネスの流れを簡単にご紹介します。
1.静かで落ち着ける場所で、椅子やソファに座る。
2.姿勢をただし、目を閉じて、体の力を抜く
3.鼻からゆっくり空気を吸い、鼻もしくは口から息を吐く。呼吸に合わせてお腹が膨らんだり凹んだりするのを感じる。
4.数分から10分程度、呼吸に意識を集中させる。
より詳しく知りたい方は、ネットで「マインドフルネス やり方」と検索してみてください。自分で上手くできない時は動画タイプのものがおすすめです。
もしマインドフルネスを行うことで不安が高まったり、上手くできないことが気になったりしてしまう場合はすぐに中止しましょう。ストレスへコーピング(対処法)は、自分に合ったものを探すことが1番大切です。いろいろ試してみて、効果があったコーピングを点数化したりランキングにしてみましょう。効果があるものをいくつか準備しておくことで、「これがあるから大丈夫」という心のお守りにもなります。
一人での作業が難しいときは、ぜひカウンセラーと一緒に行ってみてください。相談しながら、あなたにぴったりのやり方を探しましょう。