こころの保健室は名古屋市内の心理カウンセリング専門の心理相談室です。

心理コラム

睡眠の質を上げるために

2024.10.04

 睡眠の問題は、日本人全体の社会問題であるととらえられています。そこで、厚生労働省は各世代で推奨される睡眠時間を次のように提示しています。

小学生…9時間から12時間

中学生・高校生…8時間から10時間

成人…6時間以上

高齢者…寝床にいる時間が8時間以上にならないことを目安に必要な睡眠時間を確保

 皆さんの睡眠時間は足りているでしょうか?

また、睡眠時間が足りていても、不眠症で睡眠の質が悪く、「よく眠れた」という感覚が薄い人もいるでしょう。

上手に眠るためには、いくつかのポイントがあるといわれています。睡眠の質や量に自信がない人は試してみるとよいでしょう。

  • 朝起きたら日光を浴び、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を促す。

睡眠の質に影響するといわれている睡眠ホルモンの「メラトニン」は、一定量の光を浴びることで睡眠時に十分な量の分泌が促されます。起床後3時間以内に15分を目標にして、日光を浴びるよう意識してみましょう。直接日光を浴びなくても、窓際などで過ごすだけでも効果的といわれています。

  • 日中に適度な運動を行う。

ウォーキング、ランニング、スイミングなどの運動を毎日30分から一時間以上取り入れるとよいでしょう。運動は午後から夕方までが良いといわれています。また、習慣的に行うことで睡眠に良い影響があるといわれています。長く続けることができる運動を取り入れましょう。寝る前は軽めのストレッチが効果的です。

  • 食事とアルコール摂取は睡眠の2~3時間前までに済ませる。

特にアルコールは、適度な量であればストレスを緩和し入眠を促す作用がありますが、アルコールを分解する過程で覚醒しやすくなってしまいます。アルコールを分解する時間は適正量(アルコール20g)で2~3時間といわれているため、早めに摂取し、寝酒は控えましょう。

  • 夜は睡眠への移行期間(リラックスタイム)を作る。

夜は「活動期」から「睡眠期」への移行期間です。心と体を落ち着かせ、リラックスできる環境をととのえましょう。入浴、ヨガ、ストレッチ等も効果的です。また、部屋を薄暗くし、適度な室温を保ち、お気に入りの寝具やパジャマなどをそろえてもよいでしょう。

  • 休日も朝に起床し、昼寝を活用する。

近年、「休日の寝だめ」はさらなる睡眠の質の悪化を促すという研究が発表されました。平日と休日の就寝・起床リズムのズレ”を「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ボケ)」と呼びます。この社会的時差ボケは、朝に日光を浴びることで修正されるといいます。「休日はたくさん寝たい!」というときは、一度起床し、朝食や適度な運動の後に昼寝をするとよいでしょう。

上記のようなポイントのほかにも、安眠のための商品や情報がたくさん発信されています。自分に合った睡眠方法を探してみましょう。

また、これらの方法を試してみてもよい睡眠が得られないと感じるとき、もしかしたらストレスやうつなどの心の問題が隠れているかもしれません。「こころの保健室」ではカウンセラーがあなたの悩みに寄り添います。ぜひご相談ください。

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